EARWORM

好きな音楽をぽつりぽつり綴りますよ

どうでも話②

次の記事はきのこ帝国の新譜にしようと決めていたので特に書かずに10月が終わってしまうという感じ。

 

来年のことをぼんやりと考えると結構弱気になる。

弱い人間なので今年あった素敵なことをチラチラ思いだしてなんとか次の朝を迎えるなんて日が増えてきた気がしなくもない。

 

今年は「来年できないかもしれない。」って思ったことをやることが目標で、結果主にライブに行くことに時間とお金を使ってきた。

多分世の大学生は旅行をしたり、旅行をしたり、旅行をしたりするんだと思う。

友達と朝まで飲んだり、醜態を晒したり、大好きなあの人と学生最後のよく分からない恋愛をして生きるのかな。知らんけど。

 

そういうのもすごく楽しい。だって自分がその時間に色をつけるんだから。

でもなんとなく自分は誰かの色に染まったり、誰かの色で塗りつぶされたかった。

その経験がいつか得たくても得ることの出来ない着色だと思ったから。

 

いろんなバンドの色とか空気を、使える神経をフルにして取り込んだり、打ちのめされたり、触れようとしてみたりした。

 

そんなこんなで思い返すことが多く、その中でも必ず思い出すイベントがある。

そのイベントにでてた好きなバンド(この時初めて観た)がいて、正直そこまで盛り上がってなかった。会場の問題もあるんだろうけど次に始まるバンドを観たい人の方が圧倒的に多かったから。でもかっこいいバンドはかっこいいからチラチラみんな観ちゃう。着色だ。盛り上げようというか、そのボーカルは「自分が本気でやれば周りに伝わるんだ」的なスタンスだった。アツい。盛り上げてはいたんだけど、普段そういうことをしないんだろうなという不器用さがなんとなく感じられた。

 

余談だが、この日はエモーショナルで自分がよくわからない状態だったからテンション低めだった。なんでここにいるのかもイマイチわからないというテンションでイベントに向かってた。

 

 

そんな日、そのボーカルがMCで言ったのが

「自分が好きなものが自分にとって正義だし正解だ」

 

 

俺は正義がなんなのか分からないし、正解があるなんて思って生きてるような人間ではないのだけれど、その瞬間この言葉が自分にとっての正解の言葉なのかもって思った。

それからというもの、「地球爆発しろ」って思った時にはいつもこの言葉がふわっと頭にでてくる。思い出そうとしてなくても。そしてだいたいそんな時って、自分の思想に自信がない時だったりする。他の何か答えになりそうなもの、大多数の人にとって正義になり得るもの、そんなものを手探りで探して安心したい時に浮かぶ。そんなかき集めたマジョリティーなものが正解だなんて生まれてから一度も教わったわけではないのに、そんなものに縋ることしかできない時がある。

 

でもあの言葉がいつも首を後ろに引っ張ってくれる。甘い蜜に騙されそうになりながら、この不安定な言葉に救われてる。

この考えが正解なのかどうかは死ぬまでわからないのだろうけれど、この言葉が僕は好き。だから正義だし正解。他の何か正解や正義があっても、この言葉で連れ戻された今目の前にあるもの、頭の中にあるものが正義で正解。

 

そんな事があっての今の僕。

この着色がいつか色褪せた時に上手に自分の色と混ざってくれたらいいな。

宇多田ヒカル「Fantome」に心から浸った今

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こんばんは。宇多田ヒカルの新譜に生活を支配されていた僕です。

起きては再生し、移動中は再生し、寝る前に再生する生活してました。僕だけですか。

ぜひ聴いて欲しい作品ですね!日本人に生まれてよかった〜!

 

 

そもそも宇多田ヒカルが復活して、8年ぶりのアルバムですって。8年って。

その間には「桜流し」、「真夏の通り雨」、「花束を君に」を発表してやっとだよ。なんだこれ。

しかも椎名林檎、小袋成彬、KOHH参加とかいう。。どんな作品だよ。

そしてこんなハードル上がってるのにそれを余裕で超えてくるこの作品なに?

 

 

「人間活動」中に宇多田ヒカルは結婚をして、子供を産んで、お母様を亡くすという出来事を経て生まれたこの作品のタイトルは「幻」とか「気配」という意味があるそうです。今作のコンセプトは「母への作品」、「日本語の唄を歌う」、「気配、幻」とインタビューで語られている。

「生と死」を形にした作品。

 

ちなみに、ここからは僕の思い出も同時に再生される文になっていしまいますが、よかったらお付き合いください。

 

 

 

 

再生して一番最初に歌われる#1 道

黒い波の向こうに朝の気配がする

母の自死を抱えて生きてくこと(実は僕も宇多田ヒカルと同じ境遇で母を亡くした)は僕の感覚では、いくら進んでもそこは光と言えるほど華やかな世界に変わるとは言い切れないような、光と隣り合わせの闇の端で覆われる事はないけれど、触れられる光みたいな。そんな感覚を自分は思いながら生きているような気がします。

道は抜粋したい所が全部です。今作で本当に大切な始まりの曲。

 

#2 俺の彼女では生の部分を感じられるような曲。愛。

#4 二時間だけのバカンスも一瞬の逃避(不倫?)を椎名林檎との掛け合いで形にした作品。

#6 ともだち(with小袋成彬) #8 荒野の狼 #10 人生最高の日

あたりも恋愛に焦点が当たっている作品であり全てが死に直結するような作品でもなく「生」や「愛」に焦点が当たっている。

人生最高の日なんて前後の挟まれてる曲との温度差が凄くて1周目は怖かったよ。狂気の先の開けたような感じで。違うか。

こんな歌聴いてテンションあげなくたって 平常心 崩壊寸前

先行だった#3 花束を君に で

普段からメイクしない君が薄化粧をした朝

始まりと終わりの狭間で 忘れぬ約束した

 なんてのはお別れの前にする化粧なのかなと勝手に解釈もしました。(どこかのレビューで書いてあってその人と握手したいなと思った)

あの狭間でしか素直に僕自身も約束のようなものをできなかった気がします。

この曲を作って彼女は少し自分を許すことができたような感じが伝わってきました。

先行の段階でファンの反応も彼女には良いものだったみたいでよかったなって思います。(感想が幼稚)

 

#5 人魚でも2度、あなたに会えそうな気がしていることを歌い、

#7 真夏の通り雨も先行でしたが、花束を君にとは真逆のような、癒えない自分をそのまま書いたような曲で、

誰かに手を伸ばし あなたに思いを馳せる時 今あなたに聞きたいことがいっぱい 溢れて 溢れて

最後には

ずっと止まない止まない雨に ずっと癒えない癒えない渇き

と、ストレートに本音をエフェクトかけて繰り返して終わる。本当に真逆な曲。

 

#8 忘却(featuring KOHH)では不穏な雰囲気に一定のリズムからKOHHが歌い始める。歌詞がビシバシ鼓動と一緒に体に廻るような感覚。

思い出せないけど 忘れられない

思い返せばそんなことは形なくぼんやりと、みんなある思い出なのかな。

自分もいろいろ思い出す大切な人との思い出は形あるものばかりではなくて、でもその「思い出」が存在してたことは忘れたくない。ような気もするし、見た光景を忘れたいという事もある。大切な人の死の姿が生きてた最後の姿を打ち消してしまうくらい衝撃的だったりする。この曲KOHHの存在が凄くいい。

 

 

#11 桜流しは震災の時に書いた曲なのでお母様が亡くなられる前なのだけれど、この作品を閉めるにはこの曲しかないのかな。収録されないかなあなんて思ったけど収録されましたね。

どんなに怖くたって目を逸らさないよ 

すべての終わりに愛があるなら

 この作品は愛を歌う曲と死を感じさせる曲が半々くらいある中で、アルバムの最後の一節がこれで終わるのは鳥肌が立ちました。何度聞いても。

 

 

感情移入せずにはいられない作品なので感情移入してしまうが、死はある程度時間が解決してくれるまではネガティブな気配でしかない。その間は自分を愛する事なんてもっての他で、愛なんて概念が薄れてしまう。

でも宇多田ヒカルにとってポジティブな「気配」に変わったから生まれた作品が「花束を君に」だろうと思う。気を少しでも変えればネガティブにも勿論なるだろう。

切っても切り離せない気配を道の英詞の所で端的に表してる。

「生と死」に向き合い音にしたこの作品。

「闇と光」という対局的だけれど、隣にあるようなもの。

「始まりと終わり」のような続くもの。

アルバムタイトルを考える時に、宇多田ヒカルが浮かんだ言葉は「輪廻」だそうだ。

気配をポジティブに捉え、きっとそこにあなたがいると歌う「道」

失ったものと事実を嘆き、まだ何も伝えていないと歌う「桜流し

対局の位置にあるこの曲だけれど、隣同士のこの曲があるから尚更また聴いてしまう。

 

自分も気配を感じながら生きて行くことが1つの輪廻であり、自分と母が生きる唯一の方法なのかなと感じた。墓場まで聴くよ。この作品。ありがとう。

感情的な文でしたが読んでくれた人ありがとうございました。

 

 

あ。ドラムの音がすごくいい。というか音がいい。。

 

 

 

 

 

RADWIMPS×君の名は。

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久しぶりの東京は晴れですね!嬉しい。

 

先日、君の名は。 を見てきた感想をつらつら書きたいと思います。

ネタバレはそこまで盛り込まないので気になってる人はぜひ参考にして、映画を見てくれたら嬉しいかなって思います。れつごー。

 


前前前世 (movie ver.) RADWIMPS MV

 

僕が見終わってすぐ感じた感想はとりあえず「おお」って感じでした。小学生かよ。

普通ってことですね。一人でバカみたいに大きなポップコーンを食べて吐きそうでもあったので、ちょっと冷静な判断はできませんでした。もうクソレビュー臭がしますね。

 

そう。この映画のレビューを書いてる素敵なブロガーさんはたっくさんいると思うのでストーリーとかのレビューはそっちを見てください!時間は有限です。よりよいものを見てね。

 

 

 

この映画って多分2つの面白さ解釈がありますよね。薄々気づいてるかもしれませんけど、ストーリが面白かった人と、RADWIMPSの音楽を楽しんでる人

 

というのも、ストーリと劇中に使われてる挿入歌が完全なるマッチ感。

もちろん映画のために書き下ろししました。って曲はこの世にたくさんあるけど、別にそれは曲単体でも違う世界観の意味を作れるような、ある意味どっかお客さん的な曲が多いなって思います。いや多いです。知らんけど。

 

そして大プッシュされてる「前前前世」

もちろん曲単体で意味はあるんだろうけど、あまりにも映画のストーリーすぎる。というか、映画の主人公の内面アンサーソングとでも言えちゃう。

他の挿入歌ももちろんそういう側面があるんだけど、「前前前世」に関してはアンサーソング色が強すぎる。故に起こった楽しみ方が

ストーリーを楽しむ(ストーリーの補足を主題歌で補う)人

RADWIMPSの音楽を楽しむ(音だけでは補足できないイメージを映像で補う)人

の2種類に分かれるのかなって思った僕です。

多分今作を微妙だった人は、単純に持ち上げられすぎてハードルが上がったか、映画を音楽が補足しすぎていて模範解答みたいな感覚か、新海誠のバッドエンドじゃないのに単純に違和感を感じた。なのかなあ。。。

ちなみにめっちゃアンサーソングなのに挿入場所で僕は「ここかよ」ってなりました。普通に最高だったけど。

 

僕は映画を補足しすぎなのと、バッドエンドじゃないのが微妙だったのか「最高!」という感想にはならなっかた気がしました。映画を引き立てるくらいの立ち位置で音楽はあってほしいな。

 

とは言いつつも、ストーリーは面白いし、挿入歌も待ってましたみたいなタイミングで入るし、もちろん風景描写の綺麗さと言ったら頭おかしくなるんじゃないかってくらい素敵です。 

僕もRADWIMPSは普通に好きなので、そういう側面でも楽しめました!よい!

なので観に行って損はないと思います。行きましょう。神木くんの声で耳幸せにしましょうね。

 

以上、めっちゃ個人的な感想でした。

ぜひ映画見て、「あのレビューなにも参考にならねえ。笑」って友達と盛り上がってく下さい。

 

 

あ。これRADWIMPS嫌いな人は地獄です。映画館で鼓膜ぶち破って見るしかないです。

視覚オンリーレビュー待ってます。

 

Cettia活動休止は涙もの。

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2日前にCettiaというシンガーソングライターが活動休止するというtweet今日見つけて凹んでいる僕です。。

 

Cettia知ってますかね。僕は最近知りました。

 

Cettiaを知ったのは2ヶ月前くらいのことで、『UKFC on the Road』というUK Projectが開催しているイベントにひょろっと行った時でした。

ご飯でも食べようかと思ったんですけど、聞こえてきた声が素敵で ちょっと見てみるか〜 みたいな軽いノリでステージまで行ったんですよ。

 

今までの記事を見ていただければわかると思うのですが、僕はもっぱら女性ボーカルに弱い人間なのでわくわくしながら見てたんです。

「や、、やばいライブしてるこの人。。。」ってなって普通に泣きそうになりました。19歳って大人と子供の狭間みたいなところでめんどくさいんですよ。僕は今20歳ですけど別に子供扱いも大人扱いもされたくなくて、「20歳の僕」を扱ってほしくてごにょごにょ。 俺の話はどうでもいい。 何が言いたいかってそういうリアルなことを吐き出しちゃいながらすごいいい声で歌う人で、でもそのリアルさは本当にピュアな気持ちから生まれた汚さみたいなもので。とにかくその場で僕はさっさとCDを買い、強張った体と棒みたくなった足の感覚を大切にしながら1日を過ごしたんですよ。

 


Cettia スピレイ supirei live 2015

 

この良さって絶対パッケージ化できないですよね。生でしか感じれない痛みみたいなものを浴びせられたライブでした。

そんな素敵な出会いをして、感覚的に好きになって、今後楽しみなアーティストだったけど悲しいことに活動休止なのはわりと凹みますよ。風邪引いたもん。季節の変わり目だからなんだけどさ。これは俺の不注意だよ。そこのあなたも気をつけてね。。。。

 

9/24名古屋 9/25大阪 9/30東京でライブがあるので東京公演に行って焼き付けてきます。

Cettiaが「やっぱライブいいな〜はやく戻って来よう。」なんて思ってくれたらいいなあって思います。

 

好きになってすぐこういうのは悲しいけど待ってます!そして、これを読んでくれて気になった人はぜひライブに足を運んで欲しいし、次の復活まで準備して欲しい!な!

 

 

巷で激プッシュされてるものよりも素敵な歌を歌える人だなって僕は思ってます。

凹みを勢いで記事にしてしまいました。笑


Cettia - SOAR

 

 

HIDE and SEEK

HIDE and SEEK

 
he(a)re

he(a)re

 

 

ペロペロしてやりたいわズ。「ローカリズムの夜明け」

広島カープ優勝おめでとうございます!

25年前なんて細胞にすらなってませんでした。

そう考えると25年待ちわびたファンとか、待ちわびたけど見届けることができずにこの世を去ってしまった人とか25年ってすごい期間だなって漠然と思いました。

誰かの支えというか、寄り添ってるというか、活力になってるものってすごいですね

 

暗い話やめましょう。悪い癖。

 

そんな広島のバンドをタイミングもいいので書こうかなって思いました。

いっぱいアーティストいるけど。

 

ペロペロしてやりたいわズ。

ねー。みんなは誰のどこをペロペロしたいですか?

僕は膝の裏ですねー。。

 

アルバムを出したので今回はそのアルバム紹介みたくなります!

でも話す上で前作のかっこいい曲まずは聴いてほしいです。

 


ペロペロしてやりたいわズ。 Bless you! MV

 

はい!この歯切れのいいカッティングとちょっと狂気じみた歌詞と金曜日が待ちきれなくなるようなペロペロ感!最高ですね。

 

この曲がペロペロしてやりたいわズ。の代名詞だと思います。

今回新しく「ローカリズムの夜明け」をリリースしました。おめでとう!

 

1曲目からもう「え、これペロペロじゃん。」って2秒でわかる。city boy

なんかね、なんて言うのかな。奇妙な癖になるリフのCame sun! Furico

とかとか。もうこのバンドの良さというか、武器を色んなアプローチで組み込んでるけど絶対にペロペロの音楽だってなるような曲がたくさん。


ペロペロしてやりたいわズ。 『Furico』 Music Video

 

けど個人的にすごいよかったのがラスト2曲。

 


ペロペロしてやりたいわズ。 『暮れる』 Music Video

 

暮れる 朝が来るから

この2曲。ペロペロしてやりたいわズ。の代名詞的なカッティング取っ払ってしまった曲なんですよ。例えるならお肉から下味とった感じ。

でも美味しいお肉って下味とってもめちゃくちゃ美味しいですよね。引き出されるものがある。素の味。素。

 

ペロペロしてやりたいわズ。の素というか、シンプルなメロディー勝負の曲が良すぎる。分からないけど、今まで勝負してたものを取っ払うのってちょっと怖いよね。

カッティングなくたってめちゃくちゃいい曲だよ。。。

朝が来るからとか夜明けに聴きたいもん。。。

 

ペロペロしてやりたいわズ。がこのアルバムで朝を向かえられたなら個人的にすごい最高なバンドにもっとなっていくのかなって思いました。次回作がすごく楽しみなアルバム。

 

ぜひ聴いてみてね。 朝が来るから 最高。

説明できないこと、2人で分かち合おう。 って歌詞大好き。

どうやって分かち合うんだよ。クソ。最高だ。良すぎてムカついてきたな。

 

 

ローカリズムの夜明け

ローカリズムの夜明け

 

 

 

 

素敵な作品ありがとう!!!!!

どうでも話

5日間インターンシップに行ってきました!エンタテインメント業界です。


今の音楽業界(いつもかな)っておかしくない?もっといい音楽とかってたくさんあるよね?人気があるものが素敵な音楽なの?

って思いながら面接をして、ありがたい事に受かって色々お勉強してきました。


結果を言うと、音楽をビジネスとして見る事の汚さ?はあるなって感じました。楽しい事をしようっていいながらお金を落とす事を同じくらいかそれ以上に考えてる。


でも生きてくうえでは必要なんだなって、当たり前だけど思いました。好きなことを仕事にするかどうかも繋がってきますね。

でも学べる事学んでプレゼンとか考えてどうやって音楽を売り出そうって事を考える時間は楽しかったです。結局はマインドの問題なのかな。


なんてまあ、楽しかったり、やっぱクソって思ったり、じゃあ自分が素敵なものを発信すればいいじゃんって思ったりしながら、結局1番よかった事って、周りの皆と半分お仕事してるのめちゃくちゃ楽しかった事です。人見知りで3日くらい苦しんだけど、残り2日は本当に最高でした。


お仕事をするうえで、やっぱりコミニュケーションを取れる事の大切をもしかしたら1番学んだかもしれません。言い換えれば、社内の雰囲気やコミニュケーションの波長が合えば多分それは自分が働きたい事なのかもって漠然と感じましたね。


参加した皆が素敵な未来を向かえて欲しいなって思うくらい、最高の人達だったなあ。


もっと感情はあるけどこんな感じで残しておきます。駄文。

きのこ帝国「夏の影」日比谷野音 について。

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思い返せばこの公演を最初に発表されたのは4月の頭だった。

春の匂いを感じ始めた頃、この公演は現実的にイメージをできなかった。

自分にとってはそれくらい楽しみなものであり、先の話であった。

 

蓋を開けてみれば、秋の気配を感じられるような季節になった小雨の中、夏の太陽を隠した8月27日に「夏の影」と題された公演が開催された。

あーちゃん(Gt)、谷口滋昭(Ba)、西村”コン”(Dr)の楽器隊が入場し、最後に長い髪をピンクに染め上げた(染めすぎたらしい)佐藤千亜妃(Vo.Gt)が入場した。

 

あーちゃんは鍵盤に向かい、1曲目はメジャーアルバムのタイトルにもなった「猫とアレルギー」で幕を開けた。過去は憎しみや、絶望を発していた口から“アレルギーでもあなたは優しくなでた”と発せられる。優しく全てを包み込むかのようなこの曲で始まるこの公演はそれだけで大きな覚悟のようなものを僕は感じられた。続いて同アルバムから“夏の影”という歌詞がのせられた「35℃」。そして「パラノイドパレード」と廃盤音源から「畦道で」で昔からのファンの心を鷲掴みにしてしまった。完全にもうここは侵されることのない空間となっていた。が、実は同日すぐ横で盆踊りが開催されていた。どうしても盆踊りの音は我々の元に届いてしまう。そんな中でも佐藤千亜妃の歌を全面に押し出した「ハッカ」を歌い上げた。「夜鷹」で“生きる喜びという 不確かだがあたたかいものに 惑わされつづけ、今も生きている”という言葉と轟音が僕の耳を騒ぎ立て、代表曲の1つである「クロノスタシス」で揺れる体と共に“時計の針が止まって見える現象”のような空間を全身で堪能した。完全に日が沈み、「夏の夜の街」でリズミカルなリズムと懐かしさを感じる鍵盤ハーモニカの音で我々を夜の街に溶かしていった。

MCで「今年は夏フェスに出ず、新しいアルバムを作っていました。」という言葉から新曲の「夏の影」を披露。きのこ帝国はまだまだ新しい音を突き詰め完全に自分のものとしていた。そのまま初期の作品である谷口滋昭のベースから幕を開ける「足首」、「WHIRLPOOL」では小雨の中、息をすることも、何もかも忘れてしまうような轟音を浴びされることとなった。あーちゃんのノイズがまるで形となって雨を降らせてるかのようで、カッパの帽子を被ってる事をなんとなく勿体無いなんて思い始めた。観客のテンションが最高潮となってきたところで人気曲の「海と花束」のイントロが鳴らされる。錯覚を起こしているような空間に包まれ、盆踊りの音など幻だったかのように感じられた。フィードバックから始まり、終わった「ミュージシャン」。これもまた名曲の「夜が明けたら」“復讐から始まって終わりはいったい何だろう”と力強く歌う声。そして、アウトロでは感情を丁寧に爆発させるような楽器隊と佐藤千亜妃。そして先日デジタル配信された“クライベイビー”でも人の愛情を表現し、“21gはどこへゆくのだろう”と新アルバムのタイトルともなる愛の行くえについて‘‘ずっと君のそばに”と言う言葉と愛の深さを物語るようなアウトロで曲を終えた。

そして代表曲の「東京」で本編に幕を閉じた。全てが既に嘘のような時間だった。

 

アンコールの後は「疾走」を勢い良く鳴らし、佐藤千亜妃のMCで「時間が許す限りやりたいと思います。」という言葉の後に「明日にはすべてが終わるとして」でアンコールを締めくくった。あっという間の時間とまだまだきのこ帝国の作り出したこの空間を手放したくない我々はアンコールをやめなかった。

急遽のWアンコールを受けきのこ帝国はステージに戻り、谷口滋昭がグッズ紹介を行っている間にその場で決め、「色々申し訳ないのでもう1曲やります。」と「国道スロープ」 この“屋外の情景”を心から永遠に見て、感じていたいと思った。西村“コン”はドラムの上に立ち我々を煽り、今日一番の笑顔と盛り上がりを観客は見せ、最後にはアンプのボリュームを上げた佐藤千亜妃。最後まで夢のような空間だった。その場から動くことができなかった。

 

 

あの夏の終わりを一生忘れることはないだろう。4人のそれぞれの個性が音となって心に残した記憶はこれからの光となり、同時に一抹の寂しさを感じさせる影も作っていった。

秋の気配を感じていたこの日、2016年の夏の最後に一生侵されることのない記憶を焼き付け、蓋を閉め僕の夏を終わらせていったのは、紛れもなく“きのこ帝国”だった。


夏の影

夏の影

渦になる

渦になる